お二人様用の「鍋」考

確かに寒くなってきました。中途半端に。
明日はガツンと行ってくれる予報です。
水が冷たくなってきました。

寒くなれば自動的に「鍋だよね」と世間様は言われます。
「サラダでしょう」とかいう人はいません。
ただ、この国のように薄ら寒い中「外で」ワイワイ鍋を囲むのならまだしも
暖房が効いた店の中で汗をカキカキ食べるのは情緒に欠ける気がします。
以前は暖房なんてなかったので、お客様全テーブル「鍋」
店側も店を温めていただきたいので、しきりにお勧めしておりました。

鍋というのは実は美味しく作るには多くのコツが必要であり
必ず鍋に造形の深い「鍋奉行」様が必要になります。
奉行が不在で適当に具を鍋に入れて作られると、阿鼻叫喚な状態になり
雑炊など作ることもできません。そういうこともあり、以前は
「誰が作っても順番どうあれ美味しくなる鍋」ばかり考えておりました。
女将さんがいて、作ってくれるのなら凝ったこともできますが。

少々脱線しますが、ウエイトレスに作ってくれというおじさまチームが
よくいらっしゃいます。(100%おじさまです。何故か)
絶対にやめといたほうがいいです。食べたこともない文化も違う人に
作って貰っても美味しくなるわけがない。正直格好わるいですし。
ですから店では絶対に作らせません。不味いとクレーム言われても
困りますし。結構その件では怒られましたが。勘違いも甚だしいです。

和魂漢菜(本店)は2人しか入店できませんので、ワイワイ鍋を囲めません。
その分鍋の中は「管理しやすく」なります。
「鍋」ではなく「鍋料理」のジャンル。これは気が抜けません。
2人なので、炊けた端から具が無くなることもないでしょうし、
少量の具を鍋に入れ温めて食べるという「文学的」な鍋を考えないと。

で、考えました。まずはこれ。
魚つみれ鍋
「今日の魚のつみれ鍋」
今日仕入れてきた魚介類を3種ほどをつみれ状態にしてます。
骨と鰹でとった出しにつみれを落として煮えばなをお出汁とともに
召し上がって頂きます。魚は今日はアジのつみれ、海老と帆立、
イサキをご用意しております。つみれとお野菜の後は魚の旨みたっぷりの
出汁でにゅうめん(或いはうどん)もちろん雑炊も可。

もう一つは基本のこれ。
魚チリ鍋
仕入れがモノ言う「魚チリ鍋」
白身2種と牡蠣を昆布出汁で。
ポン酢に柚子胡椒おろし。締めは絶対に雑炊を。
私の味で良ければ、雑炊は作らせて頂きます。
(それぐらいはやります)

鍋にあと2,3メニューで恐らくお腹いっぱい。
安上がりなのがお鍋の最大の魅力だと思います。

ただ、皆様未だ全メニュー召し上がっておられないので
「無視」される懸念が有りますが…

寒い夜は背中丸めて是非お立ち寄り下さい。
「魚と野菜は別に煮る」「蓋はしない」「食べる分だけ煮る」
これが基本です。

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