和魂汉才　〜螺旋階段な日々〜

春節前の最後の一週間。
本日月曜日は忘年会も少なそう。静かな一日です。
殆どのお客様は白酒にボロボロにされており、
恐らく肝臓のケアをされているかと。
私も今日は休肝日になりそうな雰囲気です。
皆様、意味なく浮かれた人々に巻き込まれずに
健康に休暇を迎えましょう。

さて。

弊社で2番めに歴史ある？（古い）店舗　万菜屋蛇口店。
実はオープン15年ということで。
応援していただいた方、本当に有難うございます。
（酒菜屋は更に半年長く営業させて頂いております）

オープン時、その後一度全面改装。
路面店でも有り、内装業者の技術も光り
すでに「ボロボロ」上げ床にしたのが間違いでした。
（その時代は画期的だったのですが、まさかこうなるとは）
何度補修しても、床が抜けそうになり、さすがに駄目です。

お客様に失礼すぎる。

ということで思い切って全面改装することにしました。
和魂漢菜2号店を含め2店舗同時にクローズとなると
キャッシュフローが持ちません。
和魂が再開するのと同時に改装に入ります。

和魂スタッフが抜けると、酒菜屋初め全店回らなくなるので
抜けた穴に蛇口店スタッフを補充。

自転車操業です。

蛇口は営業中殆ど顔を出せず、どんな料理を出していて
どんなサービスがされているのか解らず、
考えただけでも背筋が寒くなったりします。
（店長が爆発的な能力の持ち主なので、甘えている状態です）
この機会に酒菜屋でみっちり教育をして
リニューアルと同時に新しいメニューを引っさげ蛇口に戻ってもらおうと。

餅の絵を描いている真っ最中です。上手に描けてます。完璧。

2月の末には改装工事に入る予定です。
皆様が中国にお戻りになる時には、跡形も無くなってるかもしれません。
出来るだけ早めにお伝えするつもりですが、
なにせ「人民の祭典　春節」ですので。

正直、全面改装って楽しくないんですね。
お金も新規出店と同じくらいかかりますし、
売上は止まるし、家賃はかかるし、工事中はマイナス要因だらけ。

汚い店でお客様に食事をしていただくのは
良心が許さない。スタッフにも申し訳ない。

面子ですね。

中国の方には「ありえない」と良く言われます。

きっちり作って大事に使いましょう。
いい店になると思います。
蛇口近辺の皆様、お楽しみに。

毎年のことながら憂鬱になる季節。
そう「旧正月」前のこの季節です。

何が嫌って
「辞職届」と「じゃ辞めろ宣告書」が桜吹雪のように…

「ごっそり」人が減ります。
「プラスマイナスでマイナス10」という感じ。
辞める4割、辞めて頂く6割　ぐらいでしょうか？

和魂漢菜◯◯店を改装で、そちらのスタッフを充てがってました。
旧正月明けには再開しますので、そこに蛇口店の改装をあてがい
そちらの従業員で店を回しながらもう一度仕事を覚えて頂く。

自転車操業。

辞める理由は
①「いや、なんとなく」
年が変われば何の根拠もなく自分に新しい人生がやってくると信じている
典型的な人々。実家で仕事探すとか、彼女いないのに結婚するとか。
辞めていった先輩方の散々な暮らしぶりを見ても「私は違う（感じがする）」
②故郷で家族で家を買ったので、そこに住みたい。
最近異様に多いのがこれ。末端までお金がまわり、あとは崩壊という
何時かきた道。住みたいのは痛いほど解りますが、ローン返さないと
取り上げられませんか？
③給料上がらないので
「上げたくても上げようがない」どれだけ妥協しても無理。
良い給料もらえる仕事探して下さい。マンション販売でも。
④怒られた
「そら、悪うござんした」

だいたいこれぐらいに集約されます。

辞めて頂く理由は
①3ヶ月の休暇申請。アルバイト感覚。
②下品、素行悪し、ありえない、誰が面接した！。
③旅行業の学校に通っているのでシフト融通して欲しい。
（宿舎付き、食事付きでお勉強）
④存在がお客様に失礼（私にも失礼）

枚挙に暇がありません

給料日と休暇開始日が重なってますので
戻ってこない人も出そうです。
休み明けは誰も応募してこないであろうし。

全ては私の責任としてのしかかって来ます。

どこかにレアアース鉱山でもないでしょうか？
ウエイトレス100名くらい眠っている…

ランチくらい綺麗に食べよう！

実は去年の夏には刷新する予定でした。
和魂漢菜のオープンと重なって、そちらのメニュー制作に
全てを奪われ、その後も脆脆、FUSIONと
メニュー刷新のオンパレード。

すっかり隅に追いやられてしまい、
ファイルを開くことさえも無くなっていました。

一度止まった車輪は動かすのに多大なエネルギーが要ります。

和魂漢菜◯◯店（名前決めてません）のリニューアルも
旧正月明けには出来そうで、メニュー作らないと。
蛇口も改装するのでメニュー刷新しないと。

来年の年末になりそうな流れでした。
（怠惰ですし、一軒メニュー作ると無茶疲れるので）

一念発起。ここ数日、これのみに集中してやりました。

おびただしい数。
差し替えやすいように、1メニュー1枚としたのが
時間のかかった原因です。
「急がば廻れ」きっと効果があるはずです。

中国のお客様が「強烈に」増えてますので
全メニュー写真入り、中国語名と説明も入れました。
（英語も無理して入れました）

スタッフがみるみる減っていく状況。
「ムラタセイサク君」や「pepperくん」の導入も考える毎日。
少しでもオーダー頂く時間を短縮したいと思い頑張ったのですが。

和魂漢菜でも導入しましたが、結局中国の方は自分でメニュー読みません。
①解らないと諦めているのか
②カッコ悪いと思っているのか（メンツ立たない）
③ただ、怠惰なだけなのか
よく原因は解りませんが、思ったほど効果が無いのも事実。

結果はいかに。

あと、盗難防止のためにでっかいメニューにしました。
これならカバンにも入りません。
メニューの盗難は犯罪です。辞めていただきたい！

そのままコピーして使っている日本料理屋もあると聞きますので。

2,3日後にはお目見え予定です。

以前も書きましたが、魚が捕れていません。
漁師さん、かなり苦しんでいる筈です。
きっと小さな船では捕れない場所にいるのでしょう。
「乱獲」しすぎです。食べれない小魚まで根こそぎ捕ってます。

自業自得ですな。

魚がなくなって困るのは一般庶民よりも飲食業界。
投げてもいないブーメランが飛んできております。
それでなくても、使いたい魚など殆どなかったのに。

高いから使いたくなかったのですが、
今後の備えの為にも、いろいろルートを作らないと。
ということで、仕入れました。

「日本産海産物」

神棚に供えたくなるような仰々しさで調理。
高いですから。「円安よね？」

北海道は厚岸産の冷凍秋刀魚。
残念ながら生牡蠣ではありません。
普通飲食店で使われているのはロシア産や北朝鮮産。
韓国や中国の船が日本に戻ろうとしている秋刀魚を捕ってきます。
ですから当然時期が早すぎて脂も乗っていません。
痩せています。処理も良くない。安いだけ。

これは違います。脂のノリも質も非常によろしいです。
そしてハラワタ（内蔵）が甘い。旨い。
北海道でこれなら、三陸に下った頃はさぞかし美味と。
これを備長炭で焼き上げます。秋刀魚は備長炭ですよ。

そしてこれも北海道産「子持ちかれい」
「浅羽ガレイ」といいます。
驚くほどの子が入ってます。体の四分の一が子という感じです。

基本の「煮付け」薄味で炊いてカレイの味を壊さないよう。

炭火焼きです。
カレイを焼くって馴染みがない方もいらっしゃるかもしれませんが
「旨い」です。日本酒にはぜったいにこれです。

かなり大きな個体なので、
「半分煮付けて半分焼いて」というオーダーにもお応えいたします。

繊細な食材なので和魂漢菜のみで扱います。
是非お試し下さい。

いいなぁ、日本産。
味に曇りが無いです。海の味がいいんです。

中信広場→新城市広場→城市広場→CITY MALL
ビル改装で営業停止中の和魂漢菜が入っているビルの名前が
また変わっておりました。
名前変えてお客さん増えることなどありえないのですが。
和魂漢菜◯◯店　これだけころころ名前変えられるとビル名は
外しておいたほうが固いですが、どうしよう。
羅湖区から福田区になったという噂もありますし。

こういうデベロッパーとは仕事がしたくない。
契約は来年まで残っている。いやだいやだ。移店したい。

しぶしぶ現場に向かいました。
内装修理、プチ改装して営業開始しなければいけません。

これが、鳴り物入りで物凄い迷惑とお金をかけたテラス。
外観良ければ全て良し　の国民性
どこが出来上がったなのか？入り口も分かりにくい。
嫌さ度数はすでに最高値。

恐る恐る店内へ。
物凄い遠回りを強いられる。
テナントさんは全て逃げている。
残ったのは２，３店舗。
逃げたらよかった。

「素晴らしいテラス」を作るために
ぶち壊された客席。怒りがこみ上げる。
「出来たから改装に入って下さい！」

ふざけるな

「素晴らしいテラス」に出れるように
ガラスのドアが「適当な場所」に作られている。
そこの客席も全部潰さなきゃならない。

「素晴らしすぎるテラス席」
コンクリート塗っている最中。
「引き渡せます」

物凄い風。ここで干物でも作るのか？
屋根もない。市政府見ながらご飯食べると美味しいのか？

欄干の高さ1.2m。手を使わなくても飛び降り出来る高さ。
「お客さんが落ちたらビルの責任よね？」
「法律で決まっている高さです」
中国の法律なら10mでも違法でしょう。

何のアイデアも浮かばない。
新年早々大きな試練です。

いやだいやだ。

この改装にゴーサインを出したのは
どんなに偉い方なのだろう。